帰ってきた
自分が居た頃とはちょっとずつちょっとずつ変わっていて
あの時主役だった子どもはもういい大人になり
家の中を最高にハッピーにさせているのは小さいお姫様
お風呂入りに行くのにも投げキッス
二歳にしてモノを立体的に描けるからビビった
落書きのティッシュ箱やショートケーキが三次元
未だに立方体が上手く描けない自分とは大違い
あばちゃんは相変わらずずっしり穏やかで
おじちゃんが惚れたのもわかるなーとか思いながらただいまの挨拶
ずっと楽しみにしていたジローとの散歩は馬鹿みたいに引っ張られてイライラしながら、こいつそういえばこんなだったと変わらないことに安心した
家に着いて一番最初にしたのはジローをもしゃくしゃにすること!
手加減しない
兄ちゃんが会社を辞めて家を継ぐ準備をしてるみたい
お母さんは会社が嫌だからって勝手にやめてって怒ってたけど一緒に仕事ができて嬉しそう。
お父さんはお姫様にぞっこんラブ
ひとりヨレヨレになって帰って来た僕。
全然安心させらんないな
未熟っていうのは自分のためにあるような言葉
なんだか無性に情けなくなった
ちゃんと遊べてないのが申し訳ない
友達つくるの下手なんだ
ずっとつるんでいられると思った仲間たちも少しずつ時間がズレてきて会えなくなっていく
自立しなくちゃ