カラオケへ行きませう

カラオケはエロいんだ

誰かの歌声ほど丸裸なものはないよ

誰かの歌声ほど甘美なものはないよ

日本人がカラオケ好きなのはエロいからだ そしてムッツリだからだ 屈折してんのさ



歌は愛を告げるために出来たと信じているよ

だからカラオケはエロいんだ

女の子が居たりしたら変に意識して上手に歌えないや

好きな人が居たりしたら何を歌ったらいいか分からなくなる ラブソングにドキドキしてしまう


歌は失恋のモヤモヤを何とかするために出来たと信じているよ


そういう歌ばっかりだ そういう歌が一番気持ちよく歌えるんだ


ぽっかり穴が開いた心で寂しい希望を悔しがりながら歌おう


カラオケはエロいよな

間違えたって照れ笑い 取り繕ったりしないよ

声が丸裸 僕 人の声で優しさがわかるよ


いつも通りの声が出ている時 僕は優しく振る舞えるだろう


自分の声が出ない時(話し声もそうだ)僕の身体は何かが不調で 何かが緩んで普段は響かない所が反響している

そんな時は良いことなんてありはしない


声は沢山の情報を含んでいる 歌声はそんな情報が丸裸


だから僕は知らない人の前じゃ歌いたくない
知らない人の歌も聞きたくない

一番最悪なのはラブソングじゃない歌をずっと歌われることだ
身体を揺らしたりしてハイになるためだけの歌


ラブソングにしてくれよ


…俺もうラブソングしか歌わないからな

それは言わば露出狂の類だ